2011年3月定例市議会委員長報告に対する討論 野々村ひろみ議員
[長野市役所・市民会館の建て替えに関する請願]不採択とした総務委員会委員長報告に反対
◆野々村博美
28番野々村博美でございます。
請願第4号長野市役所・市民会館の建て替えに関する請願について、不採択とした総務委員会委員長報告に反対の立場から、日本共産党長野市会議員団として反対の討論を行います。
本請願審査に当たっては、議会基本条例第12条市民の参画機会の充実に基づき、請願者に参考人として委員会に出席いただき請願趣旨の説明を行っていただきました。強調されたことは、大震災の状況を見ても支所機能の充実が早急に求められ、さらに市庁舎・市民会館のみならず、市公共施設の耐震化事業が急がれるとしました。また、今後、国の財政を財源にした事業の縮小は避けられず、市民もまた、震災復興のために支援をしたいと望んでおり、この事業については見直されるべきと主張されました。また、市民会館は、日本建築家協会も認める優れた建物であり、取り壊さず使い続けることを求めるとしました。
これに対して総務委員会から出された意見は、大震災という未曽有の国難のさなかであるにもかかわらず、防災の拠点として市庁舎は建て替えが必要という今までどおりの意見を繰り返し、さらに特別委員会で決まったことであり、議会としてのメンツもあるという意見まで出されました。傍聴者からは、大変厳しい議会への批判の声が上がっています。
今後、地方交付税の確保も厳しい事態が予想される中で、長野市民の暮らしを守りながら震災復興を支えていくという姿勢が求められます。ますます急がれる小・中学校の耐震化事業を初め、公共施設の耐震化、斎場建設、大型ごみ焼却炉の建設など、大規模プロジェクトの行方も大変心配される中で、市庁舎・市民会館は決まっていることだから見直しは求めないなどとする議会の姿勢は、議会のチェック機能、市民の代弁者という本来の議会の役割を投げ捨てるのに等しい行為です。議会が見直しを求める前に、鷲澤市長さんが迷いが出ていると発言されたと報道されていますが、議会が市長の言動に左右されるのではなくて、本来の役割を今果たすことが求められていると考えます。
議員各位の良識ある御判断を訴え、討論を終わります。