議会報告

2017年6月定例市議会 小出光議員

共謀罪創設について

福祉分野における営利企業の参入について

マイナンバーに係る個人情報保護について

高齢者の住居・特別養護老人ホームについて

    

共謀罪創設について

◆小出光
15番、日本共産党長野市会議員団の生出光です。
 市民一人一人の尊厳が守られる市政を目指す立場で質問を行います。明快な答弁をお願いします。
 まず、加藤市長の政治姿勢について伺います。
 共謀罪創設について伺います。
 安倍政権は、本日午前、国民の理解が得られたとは到底言えない状況のまま、共謀罪法案を強行採決し、可決しました。委員会採決を省略しての異例の議事進行は、強引極まるものであり、あからさまな議会軽視の姿勢に、国民の批判は免れない事態です。満身の怒りをもって、私たちは抗議いたします。
 自由民主党は、加計学園問題幕引きのため、公明党は都議会議員選挙対策のために早期採決を図ったと言われていますが、議会の自殺行為と言わざるを得ません。これまでの審議から明らかになったことは、この法案が、憲法第19条が不可侵とする内心を処罰すること、一般の方々を対象とすること、テロ対策ではないということです。それでも同じ説明を繰り返す政府に対し、多くの専門家、文化人らは警鐘を鳴らしています。
 6月14日付けの信濃毎日新聞に、映画監督の山田洋次さんがこんなコラムを寄せています。世の中が暗く、重苦しくなっている。共謀罪の導入は、その象徴的な出来事のように見える。政府は、3年後の東京五輪のために必要だと言うが、たった2週間の五輪のために表現の自由を脅かす危険な法律を作るのは、余りに愚かしいことだ。何よりもまず、子供が健やかに成長し、若者が生き生きと働き、高齢者が穏やかな老後を過ごせるよう、政府は力を尽くしてほしい。陰鬱な政治はもう御免だ。私もそのとおりだと感じました。
 国内外からの懸念や疑問、今会期の成立にこだわるべきでないという多数の世論に国が背を向けるなら、地方政治も声を上げるときではないでしょうか。共謀罪創設について市長の見解を伺います。
     (15番 生出 光議員 質問席へ移動)

◎ 市長(加藤久雄)
 共謀罪創設に関して、私の見解を申し上げます。
 国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約は、既に187の国々が締結しておりまして、組織犯罪と戦う国際社会の一員として、この条約を批准するため必要な法整備を行う目的で、テロ等準備罪の新設を含む法案が、本日成立したものと認識しております。
 テロ行為など、深刻化する国際犯罪に立ち向かっていくためには、国際的な枠組みの中で協力していくことが何より肝要であると私は考えております。
 法案が成立したとはいえ、政府の説明は不十分と思っている国民の割合が高い状況もあることから、多くの国民が抱いているプライバシーや表現の侵害についての懸念をきちんと受け止めていただく中で、今後も丁寧な説明が求められるものと考えております。

  

◆小出光
ありがとうございました。
 テロ対策の条約に必要であるとしながらも、丁寧な説明が不足していた、こういう見解だったと思います。
 しかし、実際には、日本政府自身が、この条約締結については、初めはテロ対策とすべきではない、こういう意見を述べていた。条約の中身を見ても、これはテロ対策ではなくて、国際経済犯罪の対策だった。このことも議論の中で明らかとなっているわけです。その言い訳をうのみにしてはならないと思います。
 戦前は、同様に、取締り対象を曖昧にした治安維持法が幅広い市民を弾圧し、県内では、二・四事件を契機に、教員と行政が進んで満蒙開拓団を送り出した痛苦の歴史があります。同じ過ちを繰り返させない姿勢が求められています。
 実際には、本来議会の中で丁寧な説明がなされなければ、運用の段階に入った場合に、議事録として残っていない曖昧な状況のまま、恣意的な運用がされかねない。そのために、議会が歯止めをあらかじめ掛けていく。そのはずなのに、17時間余りの参議院での審議、これは、余りにも短かったと思います。
 続いて、9条改憲問題について伺います。
 安倍首相は、5月3日、憲法9条第1項、第2項を残し、新たに第3項を加え、自衛隊を条文に明記し、2020年に施行すると表明しました。その狙いは、憲法9条第2項の空文化であり、海外での無制限な武力行使に道を開くものです。この発言は、憲法尊重擁護義務、三権分立の原則に反し、さらに、オリンピックに合わせて改憲という点は、オリンピック憲章にあるオリンピズムの根本原則、平和な社会の実現の目的、不適切なスポーツの政治利用に反対するとした国際オリンピック委員会の精神にも反しています。また、これは、日本最大の改憲右翼団体である日本会議の提案を優先した発言でもあり、危険です。
 この9条改憲問題について、市長の見解を伺います。

◎ 市長(加藤久雄)
 9条改憲に関して、私の見解をお答えいたします。
 憲法9条は、恒久平和をうたう日本国憲法の特徴の一つであります。これまでも、憲法9条を巡る議論が行われてきたことは承知しております。今回の安倍首相の提案を踏まえ、自由民主党では、改憲に向けて議論を加速させていくと報道されております。
 私は、これまで積み上げられてきた議論を踏まえる中で、将来の日本を見通し、安全保障に支障がないよう議論が進められるべきと考えております。9条の改憲が大変注目されるところでございますが、その他にも、主要テーマとしております教育の無償化、大災害時の緊急事態条項などについても、国民の幅広い議論も経て、改憲の必要があると判断されたときは、適正な手続を経て改憲されるものと考えております。

◆小出光
ありがとうございました。
 ただいまの答弁では、憲法9条については、安全保障に支障のないようにすべき、これが市長の見解でありました。
 しかし、これまでの政府の見解からすれば、自衛隊は、そもそも合憲であるとして国の制度を形づくってきた。それが、これまでの議論の成果だったと思います。一方で、憲法9条を変えるということは、自由民主党自らが、合憲でない、これを認める矛盾が生じてくるのではないでしょうか。長野市としては、平和都市宣言をした都市として、その憲法の精神を尊重していくべき、このように思います。
 続いて、安倍政権への評価について伺います。
 安倍政権は、加計・森友学園疑惑といった重大問題に全て蓋をしたまま、関係者の証言すら無視し、個人攻撃をして追及から逃れようとしています。疑惑の解明にまともに向き合おうとしない姿勢は、あらゆる分野においてモラルハザード状態となっております。
 これまで、加藤市長は、一貫して、経済、外交、防衛を含め、総合的に見て安倍政権をおおむね評価してこられましたが、改めて、安倍政権への評価をお聞きします。

◎ 市長(加藤久雄)
 安倍政権への評価についてお答えいたします。
 これまでも申し上げてきましたように、政権、あるいは政治に対する評価は、個々の政策や事象で判断すべきものではなく、飽くまでも総合的に判断すべきものであると考えております。特定の分野を取り立てて評価、支持しているものではございません。
 このような点から申し上げますと、現政権の政治につきましては、以前と同じでございますが、おおむね評価するとしたこれまでの考えに変わりはございません。

福祉分野における営利企業の参入について

◆小出光
ありがとうございました。
 これまでと同じような答弁でありましたが、改めて、市長の立ち位置というのが明らかになったのではないでしょうか。個々の評価はしないとは言いましたが、全体的に見て、今かなり広い分野で、そこの矛盾、閣僚の失言に始まって、様々な疑惑逃れ、これを繰り返しているわけです。これ全体をおおむね評価するというのでは、そこの政策は市民にも降りかかってくるわけですから、政府のイエスマンを続けていては市民の願いに応えられない。このことを申し上げて、次の質問に移ります。
 2として、福祉分野における営利企業の参入について伺います。
 放課後等デイサービス事業所閉鎖について伺います。
 過日、障害児の放課後等デイサービス事業を利用される市民から、こんな相談がありました。
 子供を通わせている施設が数日後には閉鎖することになったと連絡があり、困惑している。何とか存続できないかということでした。苦労して、やっと子供に合った施設が見付かり、喜んで毎日通っていただけに、落胆は大きかったといいます。
 施設は、県下では珍しい、福祉分野の外からの株式会社の参入による運営であり、本社の創拓社出版が利用者に宛てた文書によれば、当該事業そのものは安定していたが、出版事業の不振などにより閉鎖に至ったとあります。最も守られるべき障害を持つ子供たちに大きな影響が及んだことは、看過できません。
 市から給付を受けながらも、従業員への賃金未払いを放置した上で、他の事業である学習塾をふだんどおりに運営する様子を見れば、企業利益を優先したことは明らかです。私たちは、福祉分野への営利企業参入には反対してきましたが、正に、恐れていた事態が起こったと言えます。
 そこで、3点お聞きします。
 1点目は、今後、放課後等デイサービス事業への営利企業参入を県に認めさせるべきではないと考えますが、どうでしょうか。
 2点目は、二度と今回のようなことが繰り返されないために、どのような再発防止策を講じられるのか。
 3点目は、その後利用者がどうなったのか、状況を伺います。

◎ 保健福祉部長(竹内裕治)
 最初に、民間の運営会社がサービス事業所を突然閉鎖したことで混乱を招いたことに対して、放課後等デイサービス事業への営利企業参入を県に認めさせるべきではないとの御意見ですが、民間企業が参入することで、サービス事業所が増え、バリエーションの増加と自由な競争が行われることは、プラスの一面と考えることができます。事業を実施するのが民間企業であっても、事業を休止、廃止する前に、利用者が困らないように、他のサービス事業所への照会やあっせんを十分行っていれば、大きな問題とはなりません。
 以上のことから、県に対して、民間企業という理由だけで参入を認めないように求めることは、考えておりません。
 次に、再発防止策ですが、サービス事業所を指定、更新する際には、審査を厳格に行うとともに、事業の休止、廃止時における利用者への継続的なサービス提供のために、あらゆる機会を利用して、法令の遵守を求めていきます。さらに、サービス事業所を指導することができる県と、サービス事業所と接する機会が多い市が連携協力しながら、再発防止に努めてまいります。
 今回閉鎖された放課後等デイサービス事業所は、吉田、安茂里、東和田の3か所です。その後の利用者についてですが、吉田のサービス事業所は、6月から他の運営会社が引き継ぎ、ほとんどの利用者がそのまま継続して利用します。安茂里のサービス事業所は閉鎖となりましたが、別の運営会社が新しいサービス事業所を開設する際に閉鎖した事業所のスタッフを採用したため、多くの利用者がそちらに移動いたしました。東和田のサービス事業所も、元スタッフが新しいサービス事業所を開設する準備を進めており、事業の再開を待つ利用者も多くいます。
 障害児支援においては、個々の利用者の状況に合ったサービス事業所を見付け、職員や環境にも慣れ、ようやく療育の効果が現れることが、日々の相談、支援の事例からも多く見受けられます。今後も、継続的に、個々の状況に応じ、サービス利用者の意向をお聴きしながら柔軟に対応してまいります。

◆小出光
ありがとうございました。
 自由な競争によってメリットがあるということでありました。これについては、自由な競争というのを私たちも否定するつもりはありませんが、しかし、その代替となる公的な受皿が無い、これが現状かと思います。最終的なセーフティーネットを用意するのが行政の責任ではないか、このように思いますが、その辺りについて所見を伺います。

◎ 保健福祉部長(竹内裕治)
 放課後等デイサービス事業につきましては、平成24年4月の制度創設以降、全国的にも利用者、事業所の数が大幅に増加している状況でございます。
 今回閉鎖した事業所でございますけれども、バリエーションの増加という意味で言えば、運動や学習支援、パソコンの活用など、今回の事業者の場合は学習塾の経営者ということで、学習支援が特色だというような状況でございました。ただ、御指摘もありますように、一方では、適切でない支援を行う事業所もあるということで、例えば、テレビを見せているだけ、ゲームで遊ばせているだけだと、そんなような状況も全国的にはあったようでございます。
 そういった中で、国のほうでは、今年4月に施行したのですけれども、児童発達支援管理責任者の資格要件の見直しですとか、あるいは、人員配置基準の見直しなど、障害児支援等の経験者などの配置、あるいは運営基準の見直しということで、サービスガイドラインの遵守ですとか、自己評価結果公表の義務付けなどを課しているところでございます。
 私どもといたしましても、指導官庁でございます県と連携を強化する中で、そういった指導監督ですか、十分注視してまいりたいというふうに考えております。

◆小出光
ありがとうございました。
 本来的には、これは、制度上の不備がある、誰が責任をとるのかきっちりと定められていない制度だったということが問題なわけですが、その中で、県と市の職員の方には、今回は御尽力をいただいて、利用者に迷惑が掛からないような対応を極力していただいた、その御苦労は余りあるものかと思います。今後も、県、国と協力しながら、この制度上の問題についても率直に伝えていただいて、改善を図っていただくように求めたいと思います。そして、利用者の方の今後の対応についても、丁寧に対応していただきたいと思います。
 次に、保育分野への営利企業参入について伺います。
 長野市は、国の規制緩和に沿って小規模保育事業への株式会社参入を認めたのに続いて、企業主導型保育事業を推進しようとしています。新たな優遇措置によって営利企業の参入ラッシュとなれば、利潤追求のために粗悪なサービスを提供したり、企業の都合で突然の閉鎖をするリスクが高まります。保育を市場原理に任せ、行政が責任を放棄していくやり方はすべきでないと思いますが、見解を伺います。

◎ こども未来部長(上杉和也)
 企業主導型保育事業は、子ども・子育て支援法の一部改正により、平成28年度に国が創設した事業で、待機児童解消に向けての保育の受皿の整備と、仕事、子育ての両立支援を図るため、企業が行う従業員の保育施設の整備及び運営に対し助成金を交付するものでございます。保育施設の整備に当たっては、利用定員の50パーセントの範囲内で、従業員以外の地域の子供が利用する地域枠も設定することができるとされています。
 国では、育児休業制度などを活用しつつ、出産後も働き続けることができる職場環境を企業が整備することで、人材の確保、女性の活躍推進につながるとともに、従業員の多様な働き方に対応した保育サービスの提供ができるなどとしております。
 この事業の申請の手続は、公益財団法人児童育成協会が直接行っております。また、保育施設の運営・設置基準は、子ども・子育て支援新制度における事業所内保育所と同様であり、運営費、整備費については、認可施設と同水準の助成金を児童育成協会から受けるということになっております。
 国は、事業者に対して、保育所保育指針を踏まえ、保育を実施するとともに、事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン等を参考に適正な対応を行うことを求めており、児童育成協会が年1回の立入調査等を行うこととなっております。
 企業主導型保育施設は、児童福祉法の認可外保育施設であり、都道府県、指定都市、または中核市への届出義務及び定期的な施設運営の報告義務が課せられるとともに、その指導監督を受けることとされております。
 本市では、今のところ届出はありませんが、今後届出があった場合には、市として、国の認可外保育施設指導監督基準に基づき、職員配置や資格、設備、面積基準の確認など、適切に指導監督を行ってまいります。

◆小出光
ありがとうございました。
 そもそも、この制度については、今特に大都市で問題となっています待機児童問題を早急に解消したいという内閣府の発案から、早急な普及を目指して始まったわけですが、しかし、これは、事業所内保育とはまた違う認可外という施設となってきますので、こうなると、事故のときの保険の制度が違ったりといった問題も考えられると思いますが、その辺りはどのようにお考えでしょうか。

◎ こども未来部長(上杉和也)
 ただいまの事故等の保険の制度につきましては、手元に詳細な資料がございませんので、後ほどお答えさせていただきます。

◆小出光
ありがとうございます。
 認可保育所については、日本スポーツ振興協会の保険が適用になるんですが、これに比べると、認可外保育施設はその保険が適用にならない、こういうことが今問題になってきているわけです。
 一方で、このように簡易的な保育施設が市場原理に任せてどんどん増えていくとなると、一般枠の半分といっても、本来、市が責任を持って枠の中で見るべき子供たちもそこに取られていく。保育料がそちらのほうが安ければ、そちらを利用する。こうなってくると、子供たちの保育の安全という分野で市が責任を持てない。こうなってしまっては、元も子もないと思います。本来、ここで長野市がとるべきは、公立保育所の拡充、特に、3歳未満児の分野での拡充と人材確保ではないか、このように思いますが、所見を伺います。

◎ こども未来部長(上杉和也)
 3歳未満児につきましては、長野市でも年々増加している状況にございます。その中で、国では、先ほどの認可保育所と認可外保育施設の中間で、特定地域型保育施設という制度を新たに創設したものでございます。
 長野市におきましても、これに該当する施設が3施設ございますけれども、これは、利用定員の確保ということで、子ども・子育て支援事業計画の中で、利用定員が確保できない区域に限り認める制度でございます。長野市といたしましては,認可保育所での保育を行うことを基本としながら、子ども・子育て支援事業計画に基づきまして、定員が利用見込みに達していない区域があった場合には、まず、定員の拡大から始めるわけですけれども、それでも必要な定員が満たされないときには、地域型保育事業などを組み合わせての提供体制の確保等も図ってまいりたいと考えているところでございます。
 企業主導型保育事業につきましては、届出ということでございますので、私どもが申請受付をしたり、手続をするということがございません。児童育成協会に申請をしますので、私どもが、その状況を承知するのは、児童育成協会が認可を認めた後、私どもに届出があってから具体的な内容が分かるということでございます。
 具体的な企業主導型保育所設置の報道がございますけれども、私どもは、まだ届出が出てきておりませんので、詳細な定員とかということは、正式にはまだ分からない状態でございます。そんな中で、企業主導型保育事業は、地域型保育事業のように、私どもが認可をする範ちゅうから外れていますので、届出があってから定員が分かるという状況でございます。

◆小出光
ありがとうございました。
 長野市は、これまで待機児童はいないというふうに言ってきたわけですが、実際には、地域型保育事業に頼らざるを得ない、こういう状況がある。そこに対して、本質を捉えずにやっていく。
 そして、企業主導型保育施設については、市のほうでも、既に、大体どのようなところが開設するかというのは、たしか説明でもありましたので、把握されているとは思うんですが、そうなってくると、市が設定した保育の枠の外にどんどん子供が流れていく。こういうことになると、誰が責任を取っていくのか、この部分が曖昧となっていくわけです。その問題を、長野市は直視して対策を講じなければならない、こういうことをお聞きしたいのですが、もう一度所見をお伺いします。

◎ こども未来部長(上杉和也)
 先ほど申し上げましたとおり、企業主導型保育事業につきましては、長野市として、制度的には、認可外保育施設としての国の指導監督基準に基づきまして指導監督を行うということになります。長野市が子ども・子育て支援事業計画で進めている定員の枠の中に、この企業主導型保育所は、制度的には入ってこないものですから、私どもとすれば、制度的には、届出が出た後、市として国の基準により適切な指導監督を行っていくということになります。

マイナンバーに係る個人情報保護について

◆小出光
ありがとうございました。
 結局は、子育て支援の先進都市、こういうふうに市長が言いながらも、実態としては、将来的な保育の責任を徐々に放棄していく、これが今の長野市の状況になっていると私は感じます。
 時間がありませんので、次に移ります。
 マイナンバーに係る個人情報保護について伺います。
 私たちは、これまで一貫してマイナンバーの導入に反対してきました。税・資産の監視のみならず、マイナンバーカード申請のための個人情報と顔写真が警察の捜査に利用され、共謀罪とセットで、ふだんから市民を監視対象にできる体制づくりが本質です。一部のシステム企業の利益のためとも言われるマイナンバーですが、つくったからには何とかして利用させたい政府の思惑の中で、様々な問題が起こり始めています。
 参考として、これまで国会の中で議論されてきた中では、日本共産党の田村智子議員、そして、梅村さえこ議員の質問の中で、今回市で問題となっている個人番号の付いた書類を事業所に送付することについて問題が起こるのではないか、安全管理の体制が整っているのか調査するようにと求めたにもかかわらず、その後の質問で、総務省は、調査はやっていない。
 このような中で、長野市でも恐れていたことが起こった、このように感じています。
 そこで、税額通知書へのマイナンバー記載について伺います。
 この間、長野市は、立て続けに、マイナンバーが記載された書類の誤送付があったことを発表し、個人情報保護に対する重大な問題が浮かび上がっています。同様の事件が全国で起こっていますが、名古屋市や仙台市など、中には、事業所へ発送する税額通知書にマイナンバーを記載しない、あるいは、一部伏せ字にするなどの対応をとる自治体が出始めています。
 そこで伺います。送付する市側、受け取る事業所、働く労働者の個人情報漏えいリスクを回避するため、長野市も税額通知書等へのマイナンバー記載をやめるべきと考えますが、見解を伺います。

◎ 財政部長(平野智也)
 初めに、この度、市民税・県民税特別徴収税額通知書の誤送付が、計3件、3名の方について生じました。該当する方々及び関係する事業所並びに市議会議員の皆様に御迷惑、御心配をお掛けすることになりまして、深くおわび申し上げます。誠に申し訳ございませんでした。
 では、お答えいたします。
 マイナンバーを特別徴収税額通知書に記載することにつきましては、地方税法及び地方税法施行規則の規定により、特別徴収義務者に対して、従業員のマイナンバーを記載した特別徴収税額通知書を送付することとされており、マイナンバーを記載しない、又は一部を伏せることは、法令上認められていないものでございます。
 この法令改正の趣旨は、特別徴収税額通知書にマイナンバーを記載することにより、特別徴収義務者と市町村との間で正確なマイナンバーが共有されることになり、マイナンバー法が目的とする公平公正な課税につながるとともに、事務の効率化につながるものとされておるところでございます。
 今回の事案は、課税データを当市において入力した際、送付すべき事業所とは異なる事業所の指定番号を入力したことにより誤送付となった、飽くまで事務処理上のミスによるものでございまして、法令に反する運用を行うことは、法令遵守の観点から難しいと考えております。従前より複数回の内容点検をしてきましたが、今回の反省を踏まえ、データの入力、修正方法について改めて検討し、複層的なチェックを実施してまいります。また、職員が業務知識を深め、処理手順を遵守するよう研修を実施するとともに、マニュアルの改定を行うなど、再発防止に努めてまいります。

◆小出光
ありがとうございました。
 今回の事件については事務上のミスだ、こういうことで、改善を図るとしましたが、そもそも、書類にマイナンバーを記載しなければ、このようなミスは発生し得ない。こういうことで、他の市では、記載しない、伏せ字にするというのを、実際に対策をとっているわけですから、長野市もそれをやるべきだと思います。もう一度答弁を求めます。

◎ 財政部長(平野智也)
 先ほども御回答いたしましたが、この特別徴収税額通知書にマイナンバーを記載するというのは、地方税法等の規定により、法令で定められた取扱いになっております。これに反して運用を行うということは、法令遵守の観点からは難しいと考えております。

◆小出光
ありがとうございました。
 時間がありませんので、次に移ります。
 マイナンバー利用事務の拡大について伺います。
 個人の税情報、将来的には、預金情報の漏えいが危惧されるマイナンバーですが、長野市は、更に利用を拡大しようとしています。福祉関係への利用のための条例案が本定例会に提出されており、申請時の負担軽減がうたわれていますが、つまりは、個人番号を持ち歩く機会が増えるということです。長野市のマイナンバーカード交付率7.56パーセントを見ても明らかなように、個人情報漏えいのリスクは極力避けたいというのが、市民の本音だと思います。ふだん大切にしまってある通知カードを申請のために持ち出すのは、むしろ負担かと思われます。
 マイナンバーの利用拡大はやめるべきと考えますが、見解を伺います。

 

◎ 総務部長(久保田高文)
 マイナンバー法では、いわゆる法定事務の他、県や市町村が条例で定めることによりマイナンバーを独自に利用する独自利用事務が認められております。独自利用事務は、国への届出により、他の市町村などと国が設置する情報提供ネットワークシステムを利用した情報連携が可能となります。これにより、法定事務と同様、各種申請において、他の市町村などから取り寄せる添付書類を省略できるなど、市民の負担軽減や利便性の向上を図ることができることから、本市では、独自利用事務の追加について検討を進めてまいりました。
 本定例会では、福祉関係の独自利用事務の追加について条例案を提出いたしました。情報連携の開始によりまして、本市に転入する際に必要となる福祉などの諸手続では、法定事務の申請の際は添付書類の提出は不要となりますが、併せて行うそれ以外の申請の際は、引き続き添付書類が必要であるため、申請者にとって分かりにくい状況が生じてしまいます。しかし、独自利用事務の追加により、こうした状況も解消することができます。
 また、例えば、市内に転入した方が、転出元の市町村の課税内容証明書などを取り寄せるには、今までは、転出元に対する申請手続、定額小為替などの証明手数料や返信用封筒、郵便料金の用意など、大変な手間暇が掛かっておりましたが、こうした負担も、独自利用事務の追加により軽減することが可能であり、今回の条例案は、市民の負担軽減、利便性の向上を図るための第一歩であると考えております。
 今後も、市民の利便性の向上や個人情報の保護の観点から、しっかりとした検討を行いまして、必要性を見極めた上で、独自利用事務について追加してまいりたいと考えております。御理解をよろしくお願いします。

◆小出光
つまりは、あらゆる申請のときには、マイナンバーカード、若しくは通知カードをお持ちいただくということでよろしいでしょうか。

◎ 総務部長(久保田高文)
 あらゆる申請の事務ということよりも、今、追加導入を検討している事務がその他にも幾つかございますけれども、そういった中で、先ほど申し上げたことの繰り返しになりますが、その必要性、あるいは市民の利便性の向上、そういったものを総合的に考えた上で、独自利用事務として追加がふさわしいと認められた事務について導入をしていくという考え方でございます。マイナンバーカードについては、携帯していただくようになります。

◆小出光
先ほど申し上げたとおり、将来的には、様々な情報のひも付けが予定されているマイナンバーカードを携帯しなければならない。こういう制度の危険性がある。このことを申し上げて、次に移りたいと思います。
 新しい総合事業について伺います。
 長野市が新しい総合事業を開始して半年余り、らくかる運動塾や生きがいデイサービスといったサービスは、昨年度いっぱいで終了し、それに代わる早急な取組が求められています。住民主体サービスの支援について伺います。
 新しい制度の説明を聞いても分からない、地域への丸投げといった、困惑や批判の声が上がる中、各地区に検討会を設置して、市が支援に入る仕組みづくりの方針にかじを切ったことは、一定の前進だったと評価します。
 一方で、昨年度からモデル事業を始めている地区、今年度から始めた地区からは、通われている方の足の確保が難しいといった声が共通して聞こえます。4月20日付けの長野市民新聞によれば、古牧地区では、これまであったタクシー代補助が受けられなくなったということで、この足の確保を補助すべきとしますが、その見解。そして、場所としては公民館等の利用を予定していますが、その整備をどうするのかお聞きします。

◎ 保健福祉部長(竹内裕治)
 新しい総合事業の住民主体サービスは、各地区ごとに行われている地域福祉の活動等を市が支援しながら、提供体制を整えてまいりたいと考えております。
 鬼無里地区では、地域福祉活動計画にある事業の拡大版として、住民自治協議会が主催し、本年度から、鬼無里の湯ふれあいサロンを本格的に開始しております。参加費は1人1日1,500円ですが、これは介護予防講座、昼食、入浴、おやつの費用を含む参加費となっており、送迎は、会場となる施設を運営する事業者の協力を得て行っています。
 鬼無里地区以外でも、住民主体サービスや通いの場づくりの検討を進めている地区があり、乗合タクシーを活用する地区、デイサービスセンターが所有する車を借り上げて、ボランティアが運転することを検討している地区もあります。移動手段の確保については、今後各地区に設置する検討会において、関係者の意見交換により可能な手段を検討したいと考えております。併せて、市としても、有効な方法を検討してまいりたいと考えています。
 次に、地域公民館でのサービス提供でありますが、通所型住民主体サービスは、特別な設備がなくても、必要な広さを確保できる場所があれば活動できる体操やレクリエーションにより提供を考えております。新しい総合事業の補助金は、これらの活動に必要な道具をそろえていただくために活用することができます。耐震改修等大規模な施設改修への対応は困難でありますが、手すりや廊下の段差解消など、小規模な改修への対応は、本年度、補助金の在り方を見直す際に、併せて検討したいと考えております。
 安全面等から地域公民館の利用が難しい場合には、他の施設の利用について、市も情報提供をしながら、検討会で地区の皆様と検討を進めてまいりたいと考えております。

高齢者の住居・特別養護老人ホームについて

◆小出光
次に、高齢者の住居について、特別養護老人ホームについて伺います。
 要介護1、2の高齢者が特別養護老人ホームから締め出される中で、隠れ待機者という問題が全国で問題となり始めています。長野市としてどう把握し、対応するのか。そして、根本的な解決として、特別養護老人ホームを増設すべきではないか。見解を伺います。

◎ 保健福祉部長(竹内裕治)
 隠れ待機者というお話がございましたが、恐らく、待機している間に要介護2に下がって、本来なら要介護3以上でなければ入れないのが、要介護2に下がったことで入所待ちから外れてしまっているということをおっしゃっていると推測するところでございます。
 そのことについてでありますが、特別養護老人ホームへの入所につきましては、要介護度が1又は2であっても、やむを得ない事情により居宅での生活が困難であると認められる場合は、市町村の意見を聞いた上で、各施設の判断で、特例として入所を認めることが可能とされています。
 本市では、入所要件が、原則要介護3以上とされた平成27年度から平成29年5月までの間に、要介護1又は2の方の特例入所に関し市の意見を求める照会が56件ありました。このことから、各施設においては、要介護2以下であっても、本制度に基づき適切に対応していただいていると認識しており、特段の対応は考えておりません。
 次に、特別養護老人ホームの増設をすべきとの御質問ですが、5年前と比較いたしますと、特別養護老人ホームでは138床、小規模特別養護老人ホームでは357床、合計で495床増加しております。現在も、第6期長野市介護保険事業計画に基づき施設整備を進めており、本年度末までに、更に小規模特別養護老人ホーム2施設が整備される予定となっております。
 一方で、施設の整備は介護給付費の増加に直結し、65歳以上の第1号被保険者の皆様から頂く保険料を押し上げることから、今後の整備につきましても、ニーズの把握と同時に、中長期的な高齢者人口の推移などを十分に検討した上で、現在策定中の第7期長野市介護保険事業計画に位置付け、対応してまいりたいと考えております。

◆小出光
質問を終わります。

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