議会報告

2015年12月定例市議会 おいで光議員2

請願第37号介護労働者の処遇改善及び人員配置基準の改善を求める請願について、不採択としました福祉環境委員会委員長報告に対し、反対の立場で討論

◆生出光
 日本共産党長野市会議員団生出光です。
 請願第37号介護労働者の処遇改善及び人員配置基準の改善を求める請願について、不採択としました福祉環境委員会委員長報告に対し、反対の立場で討論を行います。
 介護職員の現在から将来にわたっての人材不足と、そこからくる労働環境の悪化という認識は、多くの方が共通して持っておられると思います。
 このままいけば、県内で10年後には8,000人の介護労働者が不足すると推計されているわけですから、あとはどのようにして、それを改善するかが問題です。
 政府は、平成27年度より介護報酬を2.27パーセント引き下げると同時に、待遇改善計画を立てた事業所には、処遇改善加算を拡充したわけですが、それを取得した事業所においても、報酬アップが実感できないというのが現場の声です。
 全労連が3,236人の介護労働者に対して行った職場アンケートによれば、今年4月から月収が上がったと答えた人が25.5パーセントなのに対し、変わらないとした人が51.5パーセントでした。
 なぜそうなるのかと言えば、1つには、処遇改善加算は、介護に携わらない職員は対象にならないということが挙げられます。介護施設には、介護職員の他に事務職員や調理員、看護職員など、配置基準に応じた職員がおり、実際には介護職員のみ賃金アップするということが難しいのが実情です。
 2つには、そもそも介護報酬自体が引き下げられたことによって、施設全体の収入が減り、十分な処遇改善に結び付いていないということが挙げられます。
 今後、更なる社会保障費の削減が言われる中で、施設経営を続けられる保証がなくては、賃上げも慎重にならざるを得ません。
 介護労働者の処遇改善によって、利用者や国民の負担が増えるという意見も出されましたが、福祉に充てると言って行われた消費税増税、12.5パーセントから最大で35パーセントもの値上げが行われた介護保険料を考えれば、もう十分な財源はあるはずだというのが市民の実感ではないでしょうか。
 一方で政府は、更なる法人税の実効税率引下げを主張しており、消費税が上がるたびに法人税の減税分に消えています。
 幾ら国民の負担を増やしても、それが社会保障費に回る保証はありません。利用者負担増については、そうならないように請願の中で、国費で賄うこととしています。人材確保の費用を利用者に押し付けることは、あってはなりません。
 また、賃金さえ上げれば人材不足は解消するのかという指摘もあろうかと思います。しかし、そもそも介護労働者の賃金水準は、他業種に比べ8から9万円低く、離職率も平均より高いままです。その仕事内容も、体力的、精神的な負担が大きく、それに見合った待遇になってはいないという声が上がっています。
 先ほどのアンケートにも、肉体的、精神的に重労働、人の命を預かる仕事なのに低賃金、利用者や家族を思う気持ちだけではもはや支え切れない、次々と辞めていく職員を見送るといつか自分もそうなるのではと考える、専門職で国家資格を持っているのに基本給が安過ぎる、これではこの業界を目指して入ろうとする若い人は夢も希望も見出せない、このような声が寄せられていました。
 せめて他業種と同等か、それ以上の収入が得られ、介護が人気の職種になるほどの抜本的な処遇改善がなされない限り、今後進んでいく高齢化に人材確保が追い付くことはないと私は思います。
 既に若手の介護労働者は離職が相次ぎ、介護を学ぶ学校の定員割れや学科の廃止も起こっていると聞きます。これから担い手が不足することが分かっている分野だからこそ、若手の離職率も他業種より低いぐらいでないといけません。若手の離職が多いのは、どこも同じと言っているような状況ではないと思います。
 その他、処遇改善のために、今回のような介護報酬改定を積み重ねていくしかないとの意見もありました。
 今回の改定は、冒頭で申し上げたとおり、マイナスの改定でありました。積み重ねていけば、事態は更に深刻になります。利用者負担率を下げながら、基本報酬を引き上げることが必要です。
 請願では、処遇改善加算を引き上げるというようなことは要求していません。また、処遇改善加算を取得する努力をとの意見もあります。しかし実際には、処遇改善加算の条件をクリアすることはハードルが高く、申請したくても経営が厳しくてできないという声が上がっています。
 9日の信濃毎日新聞には、県内の事業所の25パーセントが処遇改善加算を申請していないという記事が載りました。その申請しない理由として、人件費が払えないが25パーセント、事務が煩雑、事務量が多いが16パーセントということでした。ここに申請できない理由がはっきりと示されています。加算を申請するためには、膨大な書類を提出しなくてはならないという問題があります。
 市民の代表である市議会が、市民の切実な声を踏みにじることのないよう、請願への賛同を求めまして討論といたします。

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