議会報告

2014年9月定例市議会 あべ孝二議員

請願第三十一号国に対し、消費税率十パーセントへの増税中止を求める請願を不採択とした委員長報告 反対討論

◆阿部孝二
 請願第三十一号国に対し、消費税率十パーセントへの増税中止を求める請願を不採択とした委員長報告に反対の討論を行います。
 請願者趣旨は、今年の四月より消費税率八パーセントとなり、国民生活と景気に大激震を与えています。総務省が発表した五月の家計調査では、東日本大震災があった二〇一一年三月のマイナス八・一パーセント以来の落ち込みとなり、増税による深刻な影響は誰の目にも明らかであります。
 アベノミクスによって、マクロ的経済指標が上向くことがあっても、経済格差の広がりは顕著であり、中小企業、勤労者を土台とする国民経済は、一方での年金等社会保障削減の影響も受け、更なる消費税増税は一層深刻な消費不況を招き、地域経済に計り知れない影響を与えることは必至です。これは全体としての税収減を招き、財政再建にも全く逆行する。地域の雇用や経済を支えている地元の中小企業は、売上減と消費税増税負担増によって塗炭の苦しみにあります。
 以上、消費税増税は地域の中小企業倒産、失業者増大、税金などの滞納増加といった地域経済へ打撃を与えると請願者趣旨で説明しています。そして、参考人の宮沢栄一さんは、陳述の中で中小零細業者、印刷業を営んでいるという状況を説明しながら、売上げの下降を受け、消費税の転嫁ができず消費税の滞納が続く中で、奥さんの死亡共済金で納付したということをお話ししました。今年の四月から消費税が八パーセントに増税になったことによって、従業員の影響を考え、自らの給料を三十万円から五万円に引き下げて、従業員の給料に充てたと内情を伝えています。
 そして、宮沢さんの資料に基づくと、地元の中小業者のアンケート、消費税八パーセントへ増税、営業状況の回答集計表によりますと、原材料は一割から四割上昇したというのが百パーセント、売上げ転嫁できたというのは三十六・五パーセント、残りの転嫁できないというのが六十三・五パーセント、三分の二の業者が転嫁できないということを言っています。
 売上げの状況については、一割から五割下がっているというのが九十・九パーセント、変わらないというのが僅かに九・一パーセント、消費税を廃止すべきというのが六十三・六パーセント、五パーセントに戻してほしい、二十七・二パーセント、八パーセントでよい、九・二パーセントというように、消費税が中小零細業者に与えている影響がこのアンケートでも深刻に示されているのが現状であります。
 そしてまた、消費税が一九八九年四月から二〇一四年までの二十六年間、消費税三パーセント、五パーセント納めた総合計は二百八十二兆円と資料で示しながら、しかし、現実に使われたお金は法人税の三税の減税に二百五十五兆円使われたと税理士、それと元教授の方から資料として示されました。
 そして、もう一つは、消費税の還付金が二十四年間で四十七兆円も還付されていると言われています。ほとんどの還付金が輸出大企業に還付されているという指摘であります。ちなみに二十社でトヨタ自動車は二〇一一年だけで千六百九十五億円戻され、二〇一二年では千八百一億円戻されています。日産では、二〇一一年に九百七十七億円、二〇一二年では九百六億円、二〇一一年のトヨタ、日産を含め二十社だけで一兆一千七百五十一億円が輸出戻し税として戻され、二〇一二年で二十社で一兆二十二億円も戻されている、こういう状況であります。
 自民党と民主党と公明党が消費税増税と社会保障の財源として決めて、この四月から八パーセントへ増税になりました。しかし、消費税の増税が決められて最初の六月に受け取った年金暮らしの皆さんは、このうそとでたらめが明らかではないでしょうか。年金の収入が削られる、介護保険料の保険料は増やされる、後期高齢者医療制度の保険料も増やされて、実際に受け取るお金が本当に少なくなって、今の生活も、将来の生活も一層不安になってきているというのが現状であります。このように、消費税が社会保障の財源と決めたにもかかわらず、実際には使われていないというのが現状であります。
 また、財界は経団連が献金の再開を呼び掛けました。主要な千社の企業に呼び掛けました。その献金の背景には、法人税を現在の三十五パーセントから二十パーセントに引き下げること。消費税は来年十月間違いなく十パーセントに引き上げること。そのための献金の再開をしたと記者会見でも出されています。そういう点では、本当に許し難い増税中心、大企業中心の税制だと言わざるを得ません。
 それで、不採択として委員長報告に出された意見が主には二つあります。中小企業のお話を聞くと、消費税の八パーセントの影響が全くないと言ったらうそになるが、社会保障のために使われるのであれば、仕方がないという方もいると。
 それと、もう一つは社会保障を充実していただきたいという皆さんの願いで、また高齢者が多く増え、子育ても充実させていかなければいけない。財源を安定的に確保できるのは、消費税しかないという共通認識と言われています。しかし、消費税が一九八九年四月--平成元年から導入されたとき、三パーセントから五パーセントにしたとき、五パーセントから八パーセント、そして来年の十月、十パーセント、それぞれ高齢化社会のため、福祉財源のため、そして社会保障の財源のため、これ全て言ってきたことです。
 しかし、現実に国民健康保険見てください。六市町村の合併のときには、信州新町はたしか本人負担は一割だけで済んでいたと思います。中には、原村でも医療費は無料にしています。昔は沢内村で最初に行い、全国でも無料にしてきたことがありましたが、今はほとんどのところで無料ができない状況です。
 そして、長野市の国民健康保険料の金額はどんどん増えて高くなってきている中で、全く収入が無い人でも三万近い保険料を納めなければならない。収入がなくて払わなければいけない。こういう状況もあり、それで期日までに納められない長野市の国民健康保険の世帯数は、約九千世帯にもなっています。
 このような国民健康保険も国からの社会保障のお金がどんどん削られることによって、結局は負担が増やされている。介護保険導入されたときはどうですか。保険料を納めてサービス料を払えば、自分の好きなサービスをどこでも受けることができるということで入りました。しかし、三年ごとの改定で保険料はどんどん上がってきています。
 今度の改悪では、特別養護老人ホームに入りたくても介護度三、四、五でなければ入れないような仕組みにされる。要支援一、二は、介護保険から外されて市町村でやりなさいという形でやられる。そして、特別養護老人ホームに今、入りたいと願っている皆さんは、資格があるにもかかわらず、長野県下で五千人待たされているのが現状です。
 そしてまた、年金の問題でいくと、今たしか一回に付き一万二百五十円払わなければなりません。一年間で十八万円を超えます。働いても働いても生活ができないワーキングプア、正社員でない人たちが二千万人近くいます。そして、年金の支払いが僅か六割の納付しかできないという状況もあります。これも見ていただければ、この二十六年間の間にうそを付いてきたことがここに出てきているのではないでしょうかね。
 そういう点では、最後に訴えたいと思います。新友会の皆さん、自民党費を納めている方もいらっしゃると思います。公明党議員もいます。導入から、増税から、そして来年の十月に消費税を本当にうそとごまかしで、市民の皆さんや有権者の皆さんや支持者の皆さんに、平気で委員長報告に対する採決をそのまま採決していいのかということをもう一度考えていただきたいと思います。
 市民が願っている、国民が願っていることは、消費税の増税ではなくて、格差が広がることではなくて、きちっとお金が納められる人に納めてもらう、資本金十億円以上の大企業が四十三・三パーセントの法人税が現在三十パーセント、所得税でいけば、七十五パーセントから四十パーセント、株の配当でいけば、二十パーセントしか法律では決められていません。アメリカ、ヨーロッパ並みの三割、四割きちっとやることが今の市民や内需拡大、そして経済の発展、そして税金も間違いなくきちっと払うことによって、日本の経済の財政も再建できるということを訴えさせていただきながら、賛同を求めて討論を終わりたいと思います。

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